労働者の安全と健康を守るために設置が義務づけられている「安全衛生委員会」。その活動内容を正確に記録する「議事録」は、労働基準監督署への対応や社内共有の観点からも重要な書類です。企業には、議事録の作成・保存が法令で義務づけられており、内容の不備や管理ミスはリスクにつながる可能性もあります。
本記事では、安全衛生委員会の議事録に記載すべき項目や作成時の注意点、保管ルール、便利なテンプレートや作成支援ツールまで、実務に役立つ情報をわかりやすく解説します。
安全衛生委員会とは?設置義務と目的
安全衛生委員会とは、職場の労働者の安全と健康を確保するために設置される委員会です。労働安全衛生法により、建設業や製造業など、一部の業種で常時50人または100人以上の労働者を使用する事業場に設置が義務づけられています。
委員会は、労働者と事業者が協力しながら職場の安全対策や健康保持の取り組みを検討・推進する場であり、毎月1回以上の開催が必要です。主な役割には、労働災害の原因分析や再発防止策の検討、作業環境の改善提案、健康診断結果の共有などが含まれます。
安全衛生委員会は、企業の法令遵守だけでなく、従業員が安心して働ける職場づくりの基盤として、非常に重要な機能を担っています。
安全衛生委員会の議事録とは
安全衛生委員会の議事録とは、委員会で話し合われた内容や決定事項を記録した文書です。労働安全衛生規則により、議事録の作成と3年間の保存が義務づけられており、労働基準監督署の立入調査などで提出を求められることもあります。
議事録には、開催日時や出席者、議題、議論の内容、決定事項などを正確に記載する必要があります。また、社内での安全衛生活動を全社員に共有するための資料としても活用され、透明性と信頼性のある運営に欠かせないものです。
記録漏れや不正確な記述は法令違反やリスク管理上の問題につながるため、正しい知識と丁寧な作成が求められます。
安全衛生委員会の議事録の構成
安全衛生委員会の議事録は、法令に基づいた記録書類であるため、形式や内容に一定のルールがあります。ここでは、議事録に必要な基本項目や書き方のコツ、フォーマット作成時の注意点を解説します。
記載が求められる基本項目(開催日時/出席者/議題など)
議事録には、以下の基本項目を必ず含める必要があります。
- 開催日時・場所:いつ・どこで開催されたか。
- 出席者氏名と所属:事業者側・労働者側双方からの委員(署名や押印が求められる場合も)。
- 議題:今回の委員会で扱った主なテーマを箇条書きなど。
- 議事内容:各議題に関する発言や意見の要旨、検討状況。
- 決定事項:具体的な対応策や今後のスケジュールなど、合意内容。
- 次回予定:次回の開催日時と開催場所。
議事内容と決定事項の書き方のポイント
議事録はあくまで事実を客観的に記録する文書です。発言の詳細をすべて記録する必要はありませんが、主な意見の方向性や懸念点、賛否の有無などは簡潔にまとめましょう。また、決定事項は「○月までに作業環境測定を実施する」など、誰が・何を・いつまでに行うかが明確になるよう記述するのがポイントです。
また、議事録は自由記述形式でも問題ありませんが、記載漏れや内容のばらつきを防ぐためにはフォーマット化することがおすすめです。特に複数人で作成や確認を行う場合、項目の統一やチェックリストがあることで作業ミスを減らせます。ただし、テンプレートに頼りすぎて実際の議論が不十分に記録されるケースもあるため、記入内容はあくまで実態を正しく反映することが重要です。
安全衛生委員会の議事録の保管・共有ルール
安全衛生委員会の議事録は、作成後の保管や共有にも注意が必要です。法令上の義務を満たすだけでなく、社内の安全意識を高めるためにも、適切なルールに基づいた運用が求められます。
労基署対応に必要な「3年間保管義務」
労働安全衛生規則第23条により、議事録は作成日から3年間の保管が義務づけられています。これは、労働基準監督署による立入調査や報告要求に備えるためです。記載内容が不十分だったり、保管状況が不明確だったりする場合、是正指導の対象となる可能性もあるため、組織として確実な管理体制を整えておく必要があります。
社内での周知方法とタイミング
議事録は、委員会メンバーだけでなく、必要に応じて全社員に共有することが推奨されます。たとえば、社内イントラや掲示板、メールなどを使って周知し、安全衛生に対する関心を高める機会にしましょう。共有のタイミングは委員会開催後なるべく早くが理想です。遅れると内容の鮮度が落ち、現場での対応が後手に回る可能性があります。
紙・電子データでの保存形式と注意点
議事録の保存形式は、紙・電子データのどちらでも問題ありません。ただし、電子データで保存する場合は、改ざん防止の措置(PDF化・書き込み制限など)や、バックアップ・アクセス権限の管理が重要です。また、クラウドで保管する際には、外部からの不正アクセス対策としてセキュリティレベルの高いサービスを利用しましょう。紙の場合も、紛失や劣化を防ぐための管理環境が必要です。
安全衛生委員会の議事録テンプレート
以下は、安全衛生委員会の議事録における一般的なテンプレートの構成例です。
【議事録テンプレート例】
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日時・場所 |
2025年7月1日(火) 10:00〜11:00 本社会議室A |
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出席者 |
委員長:山田太郎(総務部長) 労働者代表:佐藤花子(製造部) 衛生管理者:高橋健(人事部) 産業医:田中医師(契約) |
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議事内容 |
議題一覧
議事内容・意見要旨
決定事項
次回開催予定
備考
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テンプレートを使うメリット
テンプレートを用いることで、以下のようなメリットがあります。
- 記載漏れを防げる:開催日時や出席者、決定事項などの必須項目を漏らさず記録可能。
- 書式の統一で読みやすくなる:委員会ごとに書式が異なると、見返しづらく情報の伝達ミスが起こりがちです。フォーマット化により見た目も整理され、確認もしやすくなります。
- 引き継ぎや共有がスムーズに:人事異動や担当変更の際にも、統一テンプレートがあればスムーズに運用を継続できます。
カスタマイズのポイント
企業ごとの状況や委員会の運営方針に合わせて、テンプレートをカスタマイズすることも重要です。たとえば以下のような項目の追加が考えられます。
- リスク評価欄:各議題に対してリスクレベルを記載し、優先順位を明確にする
- 写真・図表の添付欄:職場改善のビフォーアフターや設備状況を視覚的に共有
- ToDo欄:次回までの対応者・期限を一覧化して進捗管理をしやすくする
安全衛生委員会の議事録作成時の注意点
安全衛生委員会の議事録は、法令に基づく正式な記録であり、外部への提出や社内共有にも活用される重要な文書です。信頼性の高い議事録を作成するためには、以下のような注意点を押さえておく必要があります。
曖昧な表現や主観的な記述を避ける
議事録は事実を客観的に記録する文書であるため、「〜と思われる」「〜な気がする」といった曖昧な表現や、特定の個人の主観が入り込んだ記述は避けましょう。また、発言の意図が正確に伝わらない場合、誤解を招いたり、対応方針にズレが生じたりする原因になります。発言内容は要点を簡潔にまとめ、誰が・何について発言したかを明確に記録することが重要です。
決定事項と検討中の事項を明確に分ける
議論の内容と、最終的に委員会で合意された「決定事項」は、明確に区別して記載しましょう。たとえば、「〜について検討中」「〜の導入を前向きに検討」などはあくまで検討段階であり、実行が確定した内容とは異なります。議事録では、決定事項には実施時期や担当者まで具体的に記載し、検討中の内容は備考や検討課題として整理するのが望ましい形です。
記入ミス・漏れを防ぐチェック体制を作る
人為的なミスや記録漏れを防ぐには、議事録作成後の確認プロセスをルール化しておくと安心です。たとえば、作成者と別の委員がダブルチェックを行う、テンプレートの記入項目を見ながら漏れがないか確認する、決定事項の内容に誤解がないか担当者に確認を取るといった仕組みが有効です。労働基準監督署からの指摘を受けないためにも、正確で抜けのない記録を心がけましょう。
Plaud NotePinで安全衛生委員会の議事録を自動作成!
安全衛生委員会の議事録は、内容の正確さが求められるうえ、毎月の定例業務として発生するため、作成に手間や時間がかかりがちです。そうした課題を解決するのが、AIボイスレコーダー「Plaud NotePin(プラウド ノートピン)」です。録音から文字起こし、要約、テンプレート出力までを自動で行い、議事録作成の負担を大幅に軽減します。
Plaud NotePinとは

Plaud NotePinは、胸元などに装着できる軽量なカプセル型のAIボイスレコーダーです。本体中央部のボタンを長押しするだけで録音が開始され、録音データは専用アプリに同期されます。
高性能マイクとノイズリダクション機能を備えており、さらに、話者の識別や不要な発言の除去、要点の抽出なども自動で行われるため、手作業による文字起こしや編集の手間を大幅に削減できます。
Plaudアプリには、用途に応じたテンプレートが豊富に用意されています。10,000種類以上のテンプレートが利用可能です。
安全衛生委員会向けには、議論を明確に整理できる「概要 → 決定事項 → アクション項目(ToDo)」構成のテンプレートが特に便利です。
さらに、Plaudアプリには「テンプレートコミュニティ」も搭載されており、他のユーザーが作成・公開したテンプレートを閲覧・利用できるほか、自社独自のテンプレートを共有・管理することも可能です。さまざまな業種・職種に特化した議事録の構成例を参考にすることで、より自社の業務に合ったフォーマットを見つけやすくなります。
Plaud NotePinで安全衛生委員会の議事録を作成する手順

Plaud NotePinを使って安全衛生委員会の議事録を作成する流れは非常にシンプルです。
ステップ1. 録音を開始する
委員会が始まる前にNotePinを胸元などに装着し、本体の中央ボタンを長押しして録音を開始します。LEDランプで録音状態が確認でき、操作も直感的です。
ステップ2. 自動でクラウドに同期・文字起こし
録音終了後、データは自動的にスマートフォンアプリに同期されます。アプリ上でAIが即座に文字起こしを行い、話者ごとの発言を正確にテキスト化します。
ステップ3. テンプレートで自動要約

アプリ内で安全衛生委員会向けのテンプレートを選択するだけで、録音内容を要点ごとに整理・要約できます。議題、意見、決定事項、ToDoなどが自動で構造化されます。
さらに、テンプレートスナップ機能を使えば、紙の議事録フォーマットや既存の記録シートをスマホで撮影するだけで、自動的に編集可能なテンプレートに変換可能です。これにより、社内で使い慣れたフォーマットをそのまま活かしつつ、AI要約に適用できます。
ステップ4. 出力・共有する

完成した議事録はPDFやWord形式で出力でき、Zapierとの連携やメール送信もスムーズです。クラウド上で安全に保管され、社内共有も簡単です。
Plaud NotePinを活用することで、議事録作成の手間を削減しつつ、法令に則った正確な記録をスピーディに作成できます。毎月の安全衛生委員会を、効率的かつ確実に運営したい企業にとって、非常に心強いツールといえるでしょう。
安全衛生委員会の議事録に関するよくある質問
安全衛生委員会の議事録については、企業ごとに運用が異なる部分も多く、「誰が書くのか?」「署名は必要?」「ミスしたときはどうする?」など、実務上の疑問が多く寄せられます。ここでは、よくある質問にQ&A形式でお答えします。
議事録は誰が作成すべき?
A.必ずこの人が作成しなければならないという法律上の決まりはありませんが、一般的には総務・人事部門や安全衛生担当者が作成するケースが多いです。委員の中から記録担当者をあらかじめ決めておくとスムーズに運用できます。また、作成後は委員長や事業者代表が内容を確認し、必要に応じて修正・承認する体制を整えておくのが望ましいです。
委員の署名・押印は必要?
A.法令上、議事録に署名や押印は必須とはされていません。ただし、事業所の内部規定や労働基準監督署の指導によっては、委員の署名や事業者の確認印を求められる場合もあります。運用上のトラブルを防ぐためにも、自社のルールや過去の対応実績に基づいて判断しましょう。
内容にミスがあった場合の修正方法は?
A.議事録の記載ミスや漏れが発覚した場合は、速やかに修正し、修正履歴を残すことが重要です。紙ベースの場合は、二重線を引いて訂正印を押すのが一般的です。電子データの場合は、修正日と修正箇所が分かるように記録し、必要に応じて再共有しましょう。重大な修正であれば、関係者への説明や再承認を行うことで透明性を保てます。
安全衛生委員会の議事録を正しく作成・管理するために
安全衛生委員会の議事録は、法令で定められた重要な記録であり、職場の安全管理や労基署対応に欠かせません。正しい形式で作成・保管し、社内での共有までを丁寧に行うことが、安全衛生活動の質を高める鍵となります。
また、記録ミスや作業負担を減らすには、テンプレートの活用やチェック体制の整備が効果的です。さらに、録音から文字起こし・要約まで自動で行えるPlaud NotePinを使えば、議事録作成がぐっと効率化され、担当者の負担軽減にもつながります。